脚本・演出、童話創作の傍ら、音楽劇の制作に取り組む佐野語郎の活動紹介~作・演出に『全体演劇 わがジャンヌ、わがお七』ほか。出版に『ほしのこ ピッカル』『雪女とオフィーリア、そしてクローディアス 東京ミニオペラカンパニーの挑戦』ほか。
私たちは、当たり障りのない言葉によって生きている。世間において、自分を護るために相手と摩擦を起こさないためにその場を保つために、表面的なコミュニケーションに必要な言葉を選んで暮らしている。本心から出た言葉は重かったり棘(とげ)があったりさえするので、日常生活を営む上で忌避されるのかもしれない。だが、無難で表面的な言葉は軽いために相手の心に届くことはない。相手との距離は縮まらないから自ずと人間関係は希薄なものとなる。今は廃刊となった隔月刊誌に「痛み」のことばについて書いたことがある。…沖縄に「チムチャイサン」「チムグリサン」という方言があるが、「肝痛い」「肝苦しい」に由来し、ともに「かわいそうだ」を表す言葉だそうだ。筆者は、数十年前テレビドラマで耳にした「チムグリ…」が忘れられない。自分の内臓が痛む感覚、相...「痛み」のことばが「歌」を生む⑴
高木三四郎『年商500万円の弱小プロレス団体が上場企業のグループ入りするまで』
年商500万円の弱小プロレス団体が上場企業のグループ入りするまで高木三四郎徳間書店2024/4/28高木三四郎へのインタビューと、藤田晋、ケニー・オメガ、倉持由香それぞれとの対談。表紙がいい。事務仕事している人たちと、元気いっぱいのプロレスラーのギャップがありすぎて、たぶん違うのにコラージュっぽく見える。対談では大社長が聞き手として優秀。グラビア業界の話すらプロレス用語に置き換えつつ理解しようとしている。世界でも有数のプロレス団体になっているのに、まだまだ上を目指している。そのために新しいことをどんどん取り入れようとしているし、選手たちの自主性を尊重するのもその一環。強い上昇志向と現場で培った実戦的な柔軟性。納得。無料興行のマネタイズ、飯伏幸太のデビューの話、鈴木みのるとのかけひき、ハッスルの感想、青木真...高木三四郎『年商500万円の弱小プロレス団体が上場企業のグループ入りするまで』
ストーリーなんて、あってないようなもの。(いっちょまえに伏線はあるのですが・・・) ブラックコメディも大好きです。 やっちゃいけないことのオンパレード。…
DDT「Judgement2022~DDT旗揚げ25周年記念大会~」
2024/4/26・2022年開催。前に見た東京女子とあわせて2DAYS。なので、観客は発声禁止、手拍子のみ。・ダークマッチの時間差タッグマッチが豪華。・出てくる選手たちがどんどん大型化していく。・アンドレザジャイアントパンダのタッグパートナーにスーパーササダンゴマシーンという、偶然にしては出来過ぎの組み合わせ。・山里亮太さんによる開幕肛門爆破。・いろんな意味で絶対ミスってはいけないところでミスっていたらしいけど、さすがの対応力だった。・開幕第1試合はKO-D10人タッグ選手権。・大鷲透と組むと荒々しくなるヨシヒコが楽しい。・いま蛇界転生が見られるとは思わなかった。・大社長と中澤マイケル戦。見た目のわりにプラケースが危険。肩のあたりが気持ち悪い感じで流血していた。・LiLiCoの引退試合。人前であんなに内...DDT「Judgement2022~DDT旗揚げ25周年記念大会~」
実は、あの話には続きがありました。 先日、ロケ先に家の鍵を入れたキーケースを忘れてきました。 これはですね、車の中での撮影だったのですが、貴重品を身に着けてお…
劇団words of hearts『この生は受け入れがたし』
2024/4/26・東京から東北の寄生虫研究室に異動してきた研究者とその妻が、環境の変化に対して正反対の反応をしてしまう話。・会話はほとんどが津軽弁と福島弁、そして標準語。・おそらく俳優さんのほとんどはネイティブではないので、方言指導を経て、上演に臨んでいる。・聞いていて言葉の区別や練度がわかるわけじゃないけど、会話のリズムはよく、緊張感を損なわず聴き続けることができた。・文字にすると意味の分からないようなフィラー的な声を自然に差し込んでいる。・話にわかりやすい起伏が少ない平田オリザ戯曲では、会話の精度が一番大事。・個人的に好きでたまに目にしている生き物情報がなぜかハマって心を見透かされた気分になる。・レイコクロリディウムとかフタゴムシとか。カタツムリは見た目がかなりグロテスクになるので、舞台上で鮮明な映...劇団wordsofhearts『この生は受け入れがたし』
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