脚本・演出、童話創作の傍ら、音楽劇の制作に取り組む佐野語郎の活動紹介~作・演出に『全体演劇 わがジャンヌ、わがお七』ほか。出版に『ほしのこ ピッカル』『雪女とオフィーリア、そしてクローディアス 東京ミニオペラカンパニーの挑戦』ほか。
私たちは、当たり障りのない言葉によって生きている。世間において、自分を護るために相手と摩擦を起こさないためにその場を保つために、表面的なコミュニケーションに必要な言葉を選んで暮らしている。本心から出た言葉は重かったり棘(とげ)があったりさえするので、日常生活を営む上で忌避されるのかもしれない。だが、無難で表面的な言葉は軽いために相手の心に届くことはない。相手との距離は縮まらないから自ずと人間関係は希薄なものとなる。今は廃刊となった隔月刊誌に「痛み」のことばについて書いたことがある。…沖縄に「チムチャイサン」「チムグリサン」という方言があるが、「肝痛い」「肝苦しい」に由来し、ともに「かわいそうだ」を表す言葉だそうだ。筆者は、数十年前テレビドラマで耳にした「チムグリ…」が忘れられない。自分の内臓が痛む感覚、相...「痛み」のことばが「歌」を生む⑴
岡山は時間があったので、色々買い込んでしまいました。 中でも、【えびめし】ははじめて聞きました。 専門店もあるらしいのですが、ホテルからも劇場からも遠かった…
新装版遥かなるセントラルパーク(上)(文春文庫)(文春文庫マ1-4)トムマクナブ文藝春秋新装版遥かなるセントラルパーク(下)(文春文庫)(文春文庫マ1-5)トムマクナブ文藝春秋2024/4/18・1931年、ロサンゼルスからニューヨークまでアメリカを横断する三千マイルのフットレースが実行される話。再読。・3月21日から6月20日の三か月かかる。・最初のうちは、競技というよりお祭りや興行に近い。・参加ランナーは一部を除いて記念出場どころか食事目当てだし、サーカスの一団を引き連れて、行く街々でショーを披露する。おしゃべりラバのフリッツ見たい。・世界的な不況のなか、起死回生を狙うランナーたちは高額賞金を狙ってしのぎを削る。・一方で、前例のない巨大レースの運営は、ニューヨークまでたどり着けるかどうか、賭けの対象に...トム・マクナブ『遥かなるセントラルパーク』
僕はとにかくカスタードが大好きです。 そんなカスタードモンスターが、東京駅で見つけたのがこちら。 I LOVE CUSTARD 僕だけではなかった。 即買い…
わが星「OURPLANET[DVD]ままごとHEADZわが星柴幸男白水社2024/4/16・地球と月とその家族の在り様を、時報のリズムに乗せて言葉とダンスで表現していく話。話なのかな。・作中で、幼い女の子であるちいちゃん(地球)とその幼馴染の月の関係性を人の一生分一気に見せる。・最初は『わが町』と関係ないのかなと思ったけど、この部分だけ取り出すとやっぱり発想元と思われる。・最初の時報のリズムにあわせて群唱するところは躍動感があってかっこいいんだけど、なかなか話に入っていかないので少し不安になる。・抽象表現が多いと、全体の尺の中でどのくらい進んでいるのかわかりにくいので長く感じやすい。・本作では、ちいちゃんと月の二人の物語が組み込まれていて、そういうストレスは少なかった。・それだけなら良くも悪くも単なる「い...ままごと『わが星』
太陽の塔2024/4/16・岡本太郎の作品や人柄を、10個のキーワードをもとに、様々な立場の人が証言していくドキュメンタリー。・自分にとっての岡本太郎は、幼いころ、テレビで「芸術は爆発だ!」と言っているギョロ目のおじいさん。・後になってたいへん優れた芸術家であり、ただの変わったおじさんではないことに気づかされた感じ。・亡くなったのは1996年だが本作の公開は2018年。東日本大震災後。わりと最近。・最初は万博というテーマで当時の様子を解説していく。・当時も色々あったんだろうけど、カジノの前座として公費を浪費している今の大阪万博と比較すると、盛り上がり方にかなり差があるように見える。・1970年から少しでも進歩しているのか、退化しているのか。・当時の万博のテーマ、科学の発展による「人類の進歩と調和」に岡本自...関根光才監督『太陽の塔』(2018年)
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